ああ飛燕戦闘隊





-少年飛行兵ニューギニア空戦記-

 少年飛行兵ニューギニア戦記と名うってあるが、作者は昭和15年に少年飛行兵となり、飛燕に乗って昭和18年にニューギニアで戦う。10対1の劣勢での戦いの記録である。
 その時その時の戦闘の記録を図で書き込めるほど、細かく記録がなされているのに驚き。撃たれた弾痕の数も克明に記録されていて、今更ながら「飛燕」のタフさが浮き出てくる。背中の防弾版で防ぐことのできた弾痕も、これが他の飛行機ならパイロットは即死である。
 筆者は、新人がためにつぎはぎの機体を受領する。その中で、技量を身に付け、戦いの中で腕を上げていく。20mmマウザー砲の威力や胴体タンクの扱いの難しさなど、他の本でも書かれていた飛燕の特徴が現場のパイロットの記録でも取り上げられている。
 それにしても、事故や単純なミスで飛行機が失われていく。それが現実だったんだなあと思う。

1 九七式戦闘機
2 一式戦闘機「隼」
3 三式戦闘機「飛燕」
4 カーチスP40
5 コンソリデーテッドB24
6 ロッキードP38
7 P47サンダーボルト
8 B25
9 DC3
10 F4F  

光人社NF文庫
小山 進
2001年4月20日 

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