第二次世界大戦前後の飛行機のフォルムに惹かれて数十年。戦争に使われた飛行機、民間で使われた飛行機、暗い運命を背負った飛行機、栄光に包まれた飛行機・・・そして飛行機にかかわった人間も、興味深いものがあります。そんな飛行機の登場する本を紹介していきます。また、本文に出てきた飛行機をできるだけひろってみたいと思います。
未知の剣
副題は陸軍テストパイロットの戦場。
テストパイロットはとてつもなく過酷な状況での適切な判断と高い技量を常に要求される。果たしてちゃんと飛ぶかどうかも分からない実験段階の飛行機を壊れるギリギリのところまで追い込んでテストする。渡辺洋二氏は、五式戦闘機のような本だと書いている。
そのココロは、思ったよりよくできていた。飛行機だけでなく、荒蒔少佐、黒江少佐、来栖大尉などパイロットにもスポットライトがあたり確かに読み応えのあるグッドブックでありました。
日本の実験機だけでなく、ドイツから輸入したメッサーシュミットBf109やフォッケウルフなども、また手に入れた敵飛行機のP51なども審査する。フォッケウルフに対して竹澤俊郎准尉は「フォッケウルフは何もかも電動で、いい飛行機。メッサーシュミットよりも上だ。キ61もメッサーシュミットより上だが、戦闘機と戦うとき、キ61よりもエンジンの信頼度が高いフォッケウルフを選ぶ。頭を下げての突っ込みが鋭い。しかしP-51は速度があって、さらにいい。」という評価。荒蒔義次少佐は「離陸時の滑走は、偏向癖がなく、すなおに直進する。上昇力も十分ある。水平飛行時の加速は優秀。機体をほぼ垂直に傾けての急旋回でも悪い癖は見られない。降下時の加速性はBf109に及ばないが、良好と認めうる。」と評価する。実際に操縦した人の感想が翻訳でなくダイレクトに読めるのも、考えてみるとスゴい。
1 F6F
2 P-51
3 キ102
4 キ61-Ⅱ
5 キ84
6 九七式輸送機
7 九七式司令部偵察機
8 九六式陸上攻撃機
9 九七式重爆撃機
10 甲式四型
11 九九式艦上爆撃機
12 水上戦闘機「強風」
13 九七式飛行艇
14 キ43(隼)
15 キ45改
16 キ44(鐘馗)
17 キ60
18 九七式戦闘機
19 九五戦
20 スーパーマリン「スピットファイア」
21 ホーカー「ハリケーン」
22 カーチスP-40
23 ボーイングB17
24 I-16
25 メッサーシュミットBf109E7
26 キ61
27 二式複戦
28 ロッキード「ハドソン」
29 ロッキード「スーパーエレクトラ」
30 ノースアメリカンB-25
31 I-15
32 B-29
33 キ51(九九式襲撃機)
34 ダグラスDC-4E
35 セバスキー2PA-L
36 ブリュースター「バッファロー」Ⅰ型
37 Fw190A-5
38 P-51C
39 A-26
40 P-38
41 月光
42 キ96
43 キ102
44 百式司偵
45 フィゼラーFi156C
46 3式指揮連絡機
47 キ94-Ⅰ
48 キ94-Ⅱ
49 九九双爆
50 B-24
51 MC-20(百式輸送機)
52 キ-43Ⅲ型
53 零戦
54 F-13A
55 「秋水」
56 四式戦
57 一式双練
58 Me163「コメート」
59 メッサーシュミットMe262
60 キ201(火龍)
61 キ109特殊防空戦闘機
62 キ108高高度実験機
63 キ108改高高度戦闘機
64 F6F
65 キ100
66 キ83
67 TBM「アベンジャー」
68 SB2C「ヘルダイバー」
69 F4U「コルセア」
70 B-25
71 ビュッカー「ユングマン」
72 PB4Y「プライバティア」
73 キ105
74 五式戦
75 デ・ハビランド「バンパイア」
76 キ106木製「疾風」
77 キ115「剣」
文春文庫
2002年12月10日
渡辺洋二
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