第二次世界大戦前後の飛行機のフォルムに惹かれて数十年。戦争に使われた飛行機、民間で使われた飛行機、暗い運命を背負った飛行機、栄光に包まれた飛行機・・・そして飛行機にかかわった人間も、興味深いものがあります。そんな飛行機の登場する本を紹介していきます。また、本文に出てきた飛行機をできるだけひろってみたいと思います。
猫の帰還 Blitzcat ロバート・ウェストール
そうか、猫ってこういう風に考え、行動するんだと思ってしまいました。
物語りは、第二次世界大戦の始まった頃(バトル・オブ・ブリテン)からスタート。
たっぷりとウェストールの世界です。
ほんとにその頃の生活感が映画のように描写されていて、
人々の息づかいが伝わってきます。
いくつかのエピソードでできているのですが、
馬車屋のオリーが活躍する話は、とてもいい。
戦争中の苦しいときに、こんなオヤジがいて、
実際にこんな風に人々を助けたんだろうなと思った。
(実際のエピソードを下敷きにしていると作者も書いている)
飛行機の描写も、
塗料ににおいが感じられるような書きぶり。
ウェストールは美術の先生だったということだけど、
視点が独特に感じられる。
そして、ロード・ゴートという猫。
したたかです。
猫のことがよく分かりました。
侮れません。
出てくる飛行機は
1 ブレニム 「ブレニムなんて機種は飛んで火にいるなんとか・・・・」
2 デファイアント 「ずんぐりした胴、まるっこい翼」
3 ユンカース八七 「別名スチューカ、スチューカにかなうものはいない」
4 スピットファイア 「翼がとんがってた」
5 ハリケーン 「ろくでもないやつ」
6 メッサーシュミット一〇九
7 ドルニエ 「空飛ぶ鉛筆]
8 ハインケル 「ずんぐりしたハインケル」
9 ソードフィッシュ
10 ヴィッカーズ・ウェリントン爆撃機 「通称ウィンピー、ウィンピーはでかくてすばやい」
11 タイガー・モス
12 ブリストル戦闘機
徳間書店
1998年
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