続・日本軍の小失敗の研究




これでもかというあほらしさと空しさと腹立たしさの積み重ね、続編である。

危機的状況になったときに、いかに最善な道を切り開くか。
ダメコン(ダメージ・コントロール)というが、駄目なコントロール(駄目コン)になっていないか。

これまでたくさん読んできた日本の戦記では、繰り返し出てくるバンザイ突撃にいつも指揮官に対するいらだたしさを感じていた。
そのことの裏付けをきっちりとこの本で確認できた。
指揮官が駄目コンなのだ。

で、最近話題になっている「硫黄島」の栗林大将と「ラバウル」の今村大将の偉大さがいっそう鮮明になる。
ねばり強さ、人間愛、責任感・・・戦いの中にあって、軍人であって、これらを忘れなかったこの二人の陸軍大将は本当のダメコンができていた。
そして人柄が、人を動かすことを教えてくれる。
詳しくは、映画「硫黄島」を見るか、
角田房子「責任 ラバウルの将軍 今村均」ISBN 4480421513(筑摩書房)を読むべし。


つい最近、大地震で職場が危機的状況になった。
いろいろな情報が錯綜し、情報のコントロールと決断が迫られる状況になった。
情報を整理し、共有し、適切な判断のためのミーティングが必要なのに・・・私が言い出すまで開かれなかった。
ちと、心配だぞ。

駄目コンの洪水が日本軍の象徴である。
この失敗を現代もしていないか・・・。
うーぬ、身近にいっぱいあるではないか。

さて、登場する飛行機である。
1 ポリカルポフI15
2 ポリカルポフI115
3 九七戦
4 ポリカルポフI16チャイカ
5 三菱零式戦闘機
6 中島艦上偵察機「彩雲」
7 三菱四式重爆撃機「飛龍」
8 三菱一〇〇式司令部偵察機
9 川西九七大艇
10 ボーイングB29
11 航空技術廠「銀河」
12 ノースアメリカンP51ムスタング
13 グラマンF4Fワイルドキャット
14 スーパーマリン・スピットファイア
15 メッサーシュミットBf109
16 ヤコブレフYak1,Yak3,Yak7,Yak9
17 ミコヤン・グレコビッチMiG1,3
18 ポリカルポフ
19 一式戦闘機
20 グラマンF6Fヘルキャット
21 ボートF4Uコルセア
22 ボーイングB17フライングフォートレス
23 ボーイングB747
24 三菱一式陸上攻撃機
25 三菱九七式重爆撃機
26 コンソリデーテッドB24リベレーター
27 アブロ・ランカスター
28 ハンドレページ・ハリファックス
29 ショート・スターリング
30 フォッケ・ウルフFw200コンドル
31 ハインケルHe177グライフ
32 ピアジオP108
33 深山
34 連山
35 川西二式大艇
36 ラボーチキンLaGG3
37 デ・ハビランド・モスキート
38 ベルP77
39 烈風
40 九四式水上偵察機
41 九五式水上偵察機
42 アラドAr196
43 フェアリー・シーフォックス
44 スーパーマリン・ウォーラス
45 ボートOS2Uキングフィッシャー
46 カーチスSO3C
47 グラマンJ3Fダッグ
48 愛知式三座水上偵察機
49 三菱零式水上観測機
50 中島九五式水上偵察機
51 三菱二式水上偵察機
52 川西九四式水上偵察機
53 新明和US-1
54 立川キ36直協偵察機
55 ノースアメリカンT6テキサン
56 QV10ブロンコ
57 セスナ170ブロンコ
58 グラマンOV-1モホーク
59 ロッキードU2
60 ロッキードSR71ブラックバード
61 ミシーシエフM17
62 三式戦闘機「飛燕」
63 ノースアメリカンB-25
64 ロッキードP38ライトニング
65 F4ファントム


2005年9月7日
光人社
三野正洋 著

0 件のコメント: