203の勝利ーリッペルト大尉空戦機




 原題は「リッペルト大尉の日記」である。
 203というのは撃墜数である。リッペルト大尉は、26歳で東部戦線に従軍し、短い期間で・・・そのすべてが敗走であったと述懐しているが、203機も撃墜した超エースである。他の国のエースと違い、ドイツ東部戦線では100機、200機、300機を超えるエースが出ている。
 ドイツのパイロットが、連日休む暇なく出撃を繰り返したのとソ連軍が数を頼みの戦術に出て、落とされても落とされてもウンカのごとく攻撃を繰り返したことがこの数字になっている。それだけに壮絶な戦いになり、ドイツ軍機の墜落は、相手に撃たれるだけでなく、撃墜相手の破片をあびての墜落も多かったという。それにしても壮絶な戦いの日々を、淡々と綴っていることがかえってリアルさを増す。
 何度も何度も撃墜されたり、不時着したり、機体ごとひっくり返ったりして、よく生き延びたなあと思う。
 写真がいい。

1 メッサーシュミットMe-109G-2
2 ハインケルHe-111
3 ユンカースJu-88
4 Il-2
5 シュトウーカ
6 エアーコブラ
7 Pe-2
8 カーチスP-40
9 ラグ5
10 Ju-52
11 ヤク7戦闘機
12 R-5偵察機
13 リベレーター
14 B-17
15 ムスタング
16 Me-110
17 ダグラス・ボストン
18 ヤク3型
19 フォッケウルフ190

フジ出版
昭和58年7月25日
ヘルムート・リッペルト

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